チークの特徴

テーブルの天板として人気の「チーク材」とは

「チーク」とは、インドから東南アジアが原産の落葉高木で、世界三大銘木として知られています。古くから豪華客船や高級列車の内装や高級家具、床材として使われてきました。世界的に人気の木材ですが、現在では多くの地域で伐採が禁止され、流通が激減。日本でも入手は容易ではありません。

チーク材の色調

木材の樹皮に近い部分の辺材は淡黄褐色や黄白色、木材の中心に近い部分の心材は暗金褐色や濃い黄金色と表現されます。空気に触れたり、陽光にさらされることで、色が濃くなっていきます。

チークの成長

チーク材の伐採禁止・減少には、チーク材の成長速度がとても遅いことも関係しており、成樹となるまで100年かかるとも言われています。乾季に成長が止まり、その際に年輪が形成されます。チークの成樹は、大きいもので40~45mになりますが、市場に出回っているものは10m前後のものが多くなっています。

愛され続けるチーク材の魅力

続いては、世界中で長く愛されてきたチーク材の木材として特徴をご紹介します。チーク材は、その見目の美しさだけではなく、高い機能性を持っています。

虫がつきにくく強靭な材質

チークの材質には、時系変化が少なく、温度や湿度の変化による伸縮率もほぼありません。時間が経っても、寸法がほとんど狂わず、割れることも、反ることない、硬く強靭な材質は、チーク材の大きな魅力です。木製製品のトラブルで多い、シロアリやフナクイムシなどの害虫に強いことも特徴です。

抜群の耐久性・耐水性と腐りづらさ

木製のタールが多く含まれていることから、木材の表面にはワックス状の成分がにじみ出ており、光沢があります。そのため、ニスなどの塗装を施さなくても摩擦にも強く、耐久性に優れています。しっかり乾燥させたチーク材は、特に耐久性が高い、と言われています。床材に使われていることからもわかるように、耐水性にも優れています。また、水分の吸収性も低く、屋外での使用や甲板としての使用も可能なほど、腐りにくい木材です。

美しい木目と経年による色調変化

木目の美しさも人気を集める魅力の1つです。また、チーク材のもともとの黄白色から、年月とともに色が濃くなるという経年変化を楽しむことができます。年月が経つとともに樹脂が抜け、「ゴールデンチークカラー」と呼ばれる美しい濃い黄金色に変化します。魅力的な木目と色調の変化は、チーク材をインテリア性において、特に大きな特徴となります。

チーク材がテーブル天板に向いている理由

チーク材の特徴がわかったところで、最後は、テーブルの天板にチーク材を使うメリットをデメリットと合わせてご紹介します。天板素材としての魅力を掘り下げてみましょう。

チーク材のテーブル天板としてのメリット

・何世代にも渡って使用できる耐久性

チーク材を天板にするメリットとして挙げられるのが、その耐久性から、何代にも渡って受け継ぐことができる点です。油分が多いため、薄くスライス・加工しても反りが出ないため、テーブルの天板として利用して、長く使うことができます。

・輪染みができにくい

輪染みとは、テーブルにコップや皿を置いた後にできる輪っか状の染みを指します。チーク材は耐水性に優れているため、木製のテーブルで悩みの種になりがちな輪染みができにくいことは、チーク材を天板に使う大きなメリットと言えるでしょう。

・冷暖房にも対応

現在ほとんど、どの家の部屋にもエアコンが設置されています。木材によっては、エアコンによる室内の温度湿度の変化によって割れや反りが出てしまう可能性があります。一方でチーク材は、冷暖房や床暖房にも対応できるため、メンテンナンスが簡単な点もメリットとして挙げられます。

チーク材を使う際のデメリット

・チーク材の使用には乾燥が必要

チーク材は、しっかり乾燥させることで、伸縮性が少なくなり、狂いがなくなる特徴がしっかり出ます。伐採後のチーク材は水分を多く含み、反りや割れが激しいため、テーブルなどの家具には向きません。そのため、家具を作る際には、十分に乾燥させる必要があります。

・人気で価格が高騰

その人気と供給量の関係からチーク材は高価な木材として知られています。チークは古くから人気が衰えることなく続いている一方、樹木の成長には時間がかかるため、自然保護の観点から現在では伐採が禁止されている地域があります。伐採の禁止から、よりチーク材の流通数は減ったため高価なだけでなく、入手も困難になっています。

まとめ

今回は高級人気木材「チーク」の魅力と、テーブルの天板として使用する際のメリットを紹介してきました。機能性の高さから、メンテナンスの手間もないので、誰でも簡単に高級木材のテーブルに使用できます。また、長く使うことで経年変化も楽しめるなど、チーク材にはたくさんの魅力が詰まっています。そんなチーク材製品は、大切に使うことであなたの「一生モノ」となるでしょう。